利用者急増のSNSによるインターネットトラブルtwitterやfacebookなど、いまやSNSが普段の生活で欠かすことの出来ない情報伝達手段になっている人は少なくありません。どこに行って、こんな美味しいものを食べた、どこそこでこんなに楽しいことをしている、という幸せな状態を他人に自慢したいと思うのは、ある程度なら自然な心理です。しかし便利なSNSでも使い方を間違うと、ネットストーカーなどのインターネットトラブルに発展する可能性はとても高いのです。
発信する側は、自分がSNSを利用して投稿した記事に対して様々な人からダイレクトに反応が返ってくることに快感を覚えますが、ネットストーカーに変貌する可能性のある人物もまた、自分の記事や画像を見ていると想像しながら投稿する人は、おそらくあまり多くはないでしょう。
無防備に投稿した写真から、住所が特定されることはよくあります。やがてバーチャル空間を越えてリアルに自宅をつきとめ、付きまとい行為に及ぶようになるのが、ネットストーカーの手口です。どんな人が見ているかわからないところに、安易に自分や知人の顔写真ないし個人情報につながる内容を載せてしまったことで、後々とんでもない被害に遭ってしまった人は、後を絶ちません。
便利で誰もが利用できるSNSの落とし穴電車の中でもスマホ画面に釘付けになっている人が多いことを見ても、インターネットは今や誰にとっても欠かせない存在だということがわかります。SNSは誰もが簡単に情報の発信者になることが出来ますが、どんな人が見ているかわからないという状態で情報を発信することほど危険なことはありません。
実生活では、外から家の中をのぞかれないように様々な対策をとるのが当たり前なのに、なぜかインターネット上では全く無防備に己れの情報をさらけ出す人が多いのは、相手の顔が見えず、匿名性の高い通信手段であるというインターネットの本質に根ざしているためと思われます。ネットストーカーなどのインターネットトラブルに発展するケースの場合、発信者の側には特定されやすい個人情報を発信しているという自覚が全くないのが特徴です。
ところが現在は、住所が分かれば自宅の映像まで誰もが簡単に手に入れられるどころか、その逆すらも可能な時代です。つまり、不特定多数の人が閲覧できる場所に、自分の日常を無防備に掲載することは、自分の部屋で窓もカーテンも全開の状態で裸になって着替えるのと同じくらい危険なことなのです。
ネットストーカートラブルに巻き込まれない対策自分がSNSに掲載した情報でストーカーに狙われないためには、まず個人が特定できるような情報を掲載しないことが鉄則です。たとえ住所や電話番号をSNSに掲載していなくても、自宅近辺の画像などから住所を割り出される可能性は大いにあります。SNS上に情報発信するということは、自分の意見を広く知ってもらえるという利点の裏に、世界中の見ず知らずの人物からの攻撃を受ける可能性も同じくらいあるということを、よく理解して行動する必要があります。
対策としては、インターネット上で公開する情報の範囲を設定することです。もし複数のSNSを利用している場合は、利用中のIDを全て共有にせず、それぞれに異なるIDを設定することが大切です。これによって、一つのSNSから被害が無限に拡大したり、本人に成りすまして情報を発信されたりする被害を最小限に抑えることが出来ます。
もちろん、情報の公開範囲を設定しても、その中の情報が間接的に別のところへと広がる可能性はありますが、それでも相手の顔が把握できるように公開範囲を設定することで、ネットストーカー被害に直接つながる可能性が格段に低くなるのは確かです。
便利で快適なネットライフも、対応を一歩間違えれば生命の危険にさらされる可能性があるのは、決して大げさなことではありません。インターネットの危険性の本質を十分に理解した上で、賢く利用することが大切なのです。